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2010年2月アーカイブ

保証責任をめぐるトラブル

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「保証契約を合意解約する方法」
 
 私はAがB銀行から300万円の借入れをするのに際し、Aから頼まれて連帯保証人になりました。その後、Aは私に迷惑がかかることがないように保証人を変更したいと言って来ましたが保証人を替える場合には誰とどのような契約をすればよいのでしょうか。

 「保証人の変更」
 保証と言うのは、主債務者が返済できなくなったときに、主債務者に代わってお金を支払わなければならないという割に合わない契約です。したがって、保証を外してもらいたいというのは、保証人にとっては切実な願いです。
 保証契約から外れる(保証人の脱退)ためには、まず銀行の同意が不可欠です。保証契約は銀行との間で約束した契約だからです。つまり銀行との間でいったん締結した保証契約を合意解約することが必要なのです。
 しかし、ただ「保証契約を解約したい」というだけでは、銀行はまず同意をしてくれません。保証人が一方的に脱退するのであれば、銀行は保証人という担保を失い、貸倒れの危険が高まった債権を抱え込んでしまうからです。そこで、保証人を脱退するには従前の保証人の資力と同じかそれ以上の資力のある人を見つけて新たな保証人とする必要があるのです。
 このように、保証人を脱退する為には、あなたはB銀行と保証契約を合意解約すると同時に新保証人が銀行と保証契約を締結することが必要です。これを通常、「保証人の変更」と呼んでいます。
 保証人の変更は、貸手側の銀行にとって見れば、新しい保証人が従前の保証人以上に資力があるかどうか審査する手間がかかることになります。したがって、銀行としては保証人の変更を簡単に認めないのが実状のようです。したがってあなたとAさんとしては、粘り強くB銀行に働きかける必要があるでしょう。
 尚、ご質問のように特定の債務を担保するのではなく、継続的な取引から発生する不特定の債務を包括的に担保する保証(根保証)の場合については次回ご説明致します。

賃貸借契約の保証②

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契約更新後の保証人の責任

 知人がマンションを借りる為に私が保証人になりました。契約期間は2年間ですが、自動更新されるようです。その場合私の責任はいつまで続くのですか。

 原則として保証人は、自動更新後の契約期間についても責任を負担し続けます。もっとも、自動更新後の責任は負わないとの特約がある場合や、知人が全く賃料を払わないのに大家さんが契約を更新し続ける場合など保証人に過度の負担を負わせる例外的な場合には、あなたには保証人の責任は終了したとして争う余地があります。

「保証期間における賃貸借契約の特徴」
 アパートなどの賃貸借契約は、通常2年間程度ですが、土地などの賃貸借契約では20年間や30年間という長期の賃貸借契約が結ばれます。さらに建物や土地に関する賃貸借契約の多くは、借地借家法の適用を受け、たとえ契約期間が終了したとしても貸主に更新拒絶の正当事由がない限り契約が更新されてしまいます(借地借家法六条、二八条)。また、賃貸借契約の中には契約期間満了後も、特に異論がなければ契約期間が自動的に更新されるとの特定をしているものが多くあります。このため賃貸借契約では更新を繰り返している限り契約が終了することはありません。
 このように建物や土地の賃貸借契約は契約期間が長期に及ぶ継続的な契約であり、更新を繰り返している限り契約は終了せず、賃借人の責任がなくなることはありません。しかも、賃貸借契約の更新には通常保証人の同意は必要とされていない為、賃貸借契約における保証では、時間が経つに従い保証人の責任が増大する可能性があります。そこで保障期間をどのように考えるべきか問題となるのです。

「契約更新の場合の保証人の責任」
 では、このように保証人の意思とは無関係に更新を繰り返す賃貸借契約において、保証人は賃貸借契約が更新された後も保証人としての責任を負い続けるのでしょうか。建物の賃貸借の場合と、土地の賃貸借の場合とで別々に見てみます。
① 建物賃貸借契約の場合
 まず、建物賃貸借契約、つまりマンションなどの賃貸借契約の場合については、保証人は特約等がない限り、更新後の賃貸借契約についても責任を負い続けると考えられています。このように考えられるのは、賃貸借契約の性質上契約期間の更新が行われることは契約当初からの前提であると考えられるからです。
 判例でも、建物賃貸借の保証契約は、反対の趣旨をうかがわせるような特段の事情のない限り、更新後の賃貸借契約についても責任を負い続けると考えています。このように考えられるのは、賃貸借契約の性質上契約期間の更新が行われることは契約当初からの前提であると考えられるからです。
 判例でも、建物賃貸借の保証契約は、反対の趣旨をうかがわせるような特段の事情がない限り、更新後の賃貸借契約についても保証の責めを負う趣旨で保証契約を締結したと解するのが相当であるとされています。
 もっとも、この判例には続きがあり「保証人は、賃貸人において保証債務の履行を請求することが信義的に反すると認められる場合を除き保証の責めを免れない」としています。このため、たとえば賃借人が継続的に賃料を支払わない為、賃貸人が賃貸借契約を終了させて賃借人に明渡しを求めることができるにもかかわらず、賃貸人が保証人に何の連絡もしないで、新しい賃借人を探す手間を省くためなどの理由から賃貸借契約の更新をする場合など賃貸人の行為が信義的に反し許されないと考える場合には、保証人は賃貸人の請求を拒絶することが出来ます。
② 土地賃貸借契約の場合
 土地賃貸借契約については、判例はありませんが、土地賃貸借契約は、建物の賃貸借契約に比べて更に長期の契約期間となる為、建物賃貸借契約の上記判例と同じように考えていいとは一概にはいえません。しかし、土地賃貸借契約も建物賃貸借契約と同様法定更新を前提としており、解約権行使等によって保証人の責任を過大にしない工夫ができることなどから、建物賃貸借契約同様、更新後の契約期間についても保証人は責任を負うと考えられます。
 もっとも、たとえ保証人の責任を負う期間が長期になったとしても、賃借人が賃料を支払わなくなるなどに事情が生じれば、通常解約権を行使する余地がありますから、解約期間が長期になっても責任自体も広がるわけではありません。

債権移転説に立つ通説からは、求償権の消滅は原債権を消滅させることになる。また、最高裁昭和61 年判決は、原債権は求償権が消滅したときはこれによって当然に消滅するとする。これらの通説・判例によると、弁済・満足により消滅した場合だけでなく、時効消滅した場合も含まれるものと解されており、これが実務上において最も大きな影響を受けているものの一つであり、困った問題ともなっているとされている。なぜならば、代位弁済により移転を受けた代位根抵当権がある場合、求償権の時効が早くきて被担保債権である原債権より先に時効消滅すると、代位根抵当権も消滅してしまうということになるからである。  この点に関し、高橋眞教授は、「求償権が時効消滅した場合、原債権は消滅していないにもかかわらず、代位権の行使が否定されるかという問題を考えるとき、担保としての『附従性』ありとすればこれを肯定すべきことになる。しかし債務者は代位がなければ原債権の請求を受けるべきところ、代位した者の求償権の消滅によってこれを免れることになるが、これは適切か」という問題を提起された。そして求償権と原債権との関係につき、最高裁昭和61 年判決において、原債権が求償権に付従するとしている点につき、「成立・行使・消滅の全体にわたって、完全な『附従性』を有しておらず、求償権の範囲でのみ原債権を行使し得るという『成立に関する付従性』が認められるに過ぎない」として、「時効の規律については、原債権・求償権とも期間・起算点についてはそれぞれ固有の規律に服する」から、「原債権と求償権とは『単純競合』として考えるのが妥当であり、一方が時効消滅したとしても他方を行使することについては妨げない」とされる。したがって、「最高裁昭和61 年判決の『求償権が消滅したときはこれによって当然に消滅し』という文は、求償権が満足されずに消滅した場合を含むものと解すべきではない」とされる。以上のとおり、最高裁昭和61 年判決により第2の命題としての原債権は求償権に付従しているとする「付従的競合」論によれば、求償権が消滅すれば、原債権・担保権も消滅することになると考えられていた。しかし、単純競合説によれば、求償権が実際に弁済を受け満足された場合には、原債権・担保権は消滅するが、時効消滅したとしても、原債権・担保権は消滅せず、担保権を行使できるとするのはこれまでにない考え方であり、画期的なものである。本来、弁済者代位は、代位弁済をした者の利益のために認められた制度である。にもかかわらず、先にも触れたように高橋教授が、「債務者は代位がなければ原債権の請求を受けるべきところ、代位した者の求償権の消滅によってこれを免れることになる」といった、むしろ、代位弁済者に利益をもたらすどころか、弊害をもたらすことになる「付従的競合」論について、根本的に再検討をする必要性のあることを意味しているといえる。

賃貸契約の保証について

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賃貸契約の保証について

「保証人の責任」①

Q 子供がマンションを借りる際に保証人になってほしいと頼まれました。この場合、私にはどのような責任がありますか。契約の途中で保証人をやめることはできますか。

 通常賃貸借契約の保証人となるあなたが負う責任は、お子様が滞納した賃料や部屋を壊したときの修繕費用、目的物を返還する義務です。原則として契約期間中は保証人をやめることはできません。しかし、一定の事情の変更が生じた場合には保証契約の解約が認められることがあります。

 「保証人の責任の範囲」
 保証人の責任は、主たる債務者が債務者としての責任を果たさない場合に、代わりにその責任を果たすことを内容とします。そのため、家や土地などの賃貸借契約において、賃借人のために保証人になった場合、保証人は、賃借人が責任を果たさなかったときに、賃貸借契約上の責任(債務)を賃借人に代わり負担しなければなりません。
 賃貸借契約における賃借人の責任の内容は、賃貸借契約の内容にもよりますが①賃料支払い義務(民法六〇一条)②目的物保管義務(民法四〇〇条、六一六条、五九四条一項)③目的物返還義務(民法六一六条、五九八条)があります。
 賃貸借契約の保証人は、賃借人と同じ責任を負うことになります。
 すなわち、賃借人が賃料を負担しなかったり、目的物を壊した場合には、賃料や損害賠償の支払い義務を負います。また、賃借人が目的物返還義務を果たさない場合には、保証人が目的物返還義務を負うことになります。

「保証契約の解除」
 賃貸借契約は、通常更新により長期間継続することになりますが、保証人は契約期間中責任を負担し続けるのでしょうか。
 この点については、保証人は賃貸借契約期間中責任を負い続けることになるとされています。しかし、保証人自身には賃借人の続く場合などでも賃貸借契約を終了させる方法はありません。そこで賃貸借契約の保証人が予期に反して過大な責任を負わされそうな場合に、保証人を保護することが出来ないか問題になります。
 このような場合、保証人は、「解約」という手段をとることができます。
 解約権には、保証契約締結後一定期間が経過することから認められる通常(任意)解約権と、契約締結後契約に関する諸般の事情が著しく変わるなどの特別事情が発生した場合に認められる特別解約権とがあります。(両者の区別は明確ではありません)。
 まず、通常解約権についてですが、賃貸借契約における保証では、保証人の責任が予期せぬほど巨額になることはまずないことから、ただ単に一定期間が経過したという理由だけでは通常解約権は認められていません。
 もっとも、契約後相当期間が経過したという事例に加え、賃借人が賃料の支払いを怠り、今後も賃料の支払いが見込めないのに、賃貸人が契約を解除しないような場合には解除権が認められており、相当期間経過以外の付加的事情がある場合には通常解約権も認められています。
 次に特別解約権ですが、これは民法の一般原則である事情変更の原則から認められている解約権です。事情変更の原則とは、法律に規定こそありませんが、信義則という正義・公平を意味する民法上の大原則から認められています。(民法一条二項)。この特別解約権は法律に規定がないため、裁判例によって発生用件が明らかにされています。
 裁判例によれば①保証契約締結後一定期間が経過しただけでは足りず、②保証契約締結後の特段の事情(または契約後に知った特段の事情)の有無、③保証人が契約時には予期できない過度の責任を負う可能性、④債権者に生じる損害の重大さ等、諸般の事情を考慮して特別解約権を認めるべきかが検討されているようです。 

前回掲載の補足事項

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「保証債務の相続と遺言」

 保証債務も相続されることは前回の掲載で述べたとおりです。では、被相続人が遺言で保証債務はすべて配偶者が相続するものと定めたときには子供などの他の相続人は保証債務を相続しないのでしょうか。
 遺言である人が全額保証債務を相続すると定めることも可能です。しかし、分割が可能な金銭債務などの被相続人の債務保証は、相続によって当然分割承継されます。このため、債権者との関係では、遺言にある人が保証債務を全額相続するものとされても、別の相続人に対して法定相続分に応じて請求することが出来ると考えられています。被相続人との側で債務を負担する人を決めることができるとすると債権者が著しく害されるからです。したがって、遺言で配偶者が保証債務をすべて相続するものと定めたとしても、他の相続人も相続分に応じて保証債務を相続することになります。
 では、遺言で配偶者に保証債務をすべて相続すると定め、さらにその配偶者が不動産などの財産もすべて相続すると定められていた場合はどうでしょうか。
 他の相続人は、財産を相続しないのに債権者から債務の履行を請求されるのでは納得できないことと思われます。債権者に対して、まずは、財産を相続した相続人などに請求してくれといいたいところです。
 しかし、債権者に対しては、財産を相続しない相続人としても、法定相続分については、保証債務を負担せざるを得ません。したがって、特別の事情がない限り財産を相続した人に保証債務も負担してもらうように交渉するしかありません。

保証と相続②『保証人の死亡』

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保証と相続②『保証人の死亡』

Q 父は、経営している会社の銀行から借入れについて保証人となっていましたが、先日亡くなりました。保証人の責任は相続されるのですか。私には弟がおり、母は健在です。

 お答えとしては、保証人の責任は原則として相続されます。但し、相続放棄や限定承認をすれば、その責任を免れることが可能です。

 「保証人の責任の相続」
 
特定の金銭債務につき保証人となっていた人が死亡した場合、保証人としての責任は、原則として相続人に相続されます。
 そして、特定の金銭債務についての保証債務は金銭債務が可分な債務である以上、可分債務であると考えられます。このため連帯債務についての最高裁判所の判例の考え方に基づくと、相続分に応じて分割承継されると考えられます。
 ご質問の事例で言えば、あなたのお父様が特定の債務を保証していた場合には、被相続人の配偶者であるあなたのお母様が保証債務の2分の1(民法九〇〇条一号)、あなたと弟さんが保証債務の4分1ずつ(民法九〇〇条一号、四号)を相続をし、保証人としての責任を負うことになります。

「相続放棄、限定承認」
 
 このように特定の債務に関する保証債務は、相続の対象になりますが、相続人が相続放棄(民法九三八条)または限定承認(民法九二二条)することによって保証債務の責任を回避することが出来ます。
 通常、相続の際に相続人が何もしなければ単純承認(民法九二〇条、九二一条)をしたものとみなされます。単純承認とは、相続を特に条件や制限なしに承認することをいい、その結果相続人は、被相続人の権利義務の一切を承継することになります(但し、被相続人に固有の一身専属的な権利義務は除かれます。民法九二〇条、九二一条)。
 これに対し相続放棄は、相続人となることを拒否することをいい、その結果、相続人が初めから相続人にならなかったものとみなされ、被相続人の権利義務を一切承継しません。
 限定承認は、相続人が被相続人の財産の範囲という留保を付けたうえで相続を承認することをいい、その結果、相続人は債務を承継するものの、責任は相続財産の範囲内でしか負いません。
 つまり、相続人に対して相続分に応じた債務を支払うことを求める裁判を起こすことはできても、その判決に基づいて強制執行できるのは、相続財産の範囲に限られ、相続人の固有の財産に対しては差押えなどの執行は出来ないということになります。
 相続放棄をするには、自分のために相続の開始があったことを知った時(被相続人が死亡して自分が相続人となったことを知った時)から三ヶ月以内に(民法九一五条一項)、家庭裁判所において、相続を放棄することの申述を行うことによってすることができます(民法九三八条)。
 限定承認をするには、自分のために相続の開始があったことを知った時から三ヶ月以内に(民法九一五条一項)、財産目録を作成し、家庭裁判所で限定承認をする旨の申述を行う必要があります(民法九二四条)。限定承認を行う場合には、相続人全員がこれを行わなければならず、相続人の一部だけがこれを行うことは許されません(民法九二四条)。
 なお、被相続人が死亡して三ヶ月以上過ぎてから被相続人が債務を負担していることを知ったときは、原則として債務の存在を知ってから三ヶ月以内であれば、相続放棄や限定承認をすることができます。
 限定承認や相続放棄を考える方は、弁護士に相談するか、または家庭裁判所に申し立ての書式がありますので、直接お近くの裁判所にお問合せ下さい。

保証と相続①『主たる債務者の死亡』

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Q 友人に頼まれて友人がお金を借りる際に連帯保証人になりましたが、先日友人が事故で亡くなってしまいました。この場合の私の責任はどうなりますか。

 結論から申し上げると友人が亡くなってもあなたが保証人としての責任を負っていることに変わりはありません。

 「主たる債務者の死亡と相続」

 主たる債務者が死亡した場合、その債務は、全額が相続の対象となります。そして主たる債務者に相続人が複数いる場合には、その債務が金銭債務などの可分な債務である限りは、各相続人がその相続分に応じた債務を分割承継すると考えるのが判例です。一方、債務が賃貸借契約に基づく家屋の引渡債務のように、不可分のものである場合には、その債務はすべての相続人に不可分に帰属することになります。

「主たる債務の相続と保証人の責任」

 では、主たる債務者が死亡した場合に、保証人であるあなたの責任はどうなるのでしょうか。
 まず、主たる債務者が死亡すると、主たる債務や保証債務に影響が及ぶのでしょうか。もしも主たる債務が消滅するとすれば、保証債務も附従性により消滅することになるので、まずは主たる債務がどうなるかにつき理解する必要があります。
 この点、主たる債務そのものは、消極財産(負の財産)として相続の対象になりますから、主たる債務者が死亡しても、消滅するわけではないと考えられます。
 つまり、相続人が単純承認した場合はもちろんのこと、相続財産の範囲で相続するという限定承認をした場合でも、相続人は相続財産の限度で責任を承継するにとどまるだけで、主債務そのものはやはり相続人にきぞくしていますから、主たる債務は消滅していないことになります。
 また相続人が相続放棄した場合には、主たる債務は他の相続人へ承継され、他の相続人も存在しないか全部の相続人が相続放棄をした場合には、相続財産(消極財産を含む)は相続財産法人(民法九五一条)に承継されます。
 この場合には、相続財産管理人によって弁済が行われる(民法九五七条)などした後、凍結され(民法九五八条の二)、最終的には相続財産が国庫に帰属します(民法九五九条)。そして、相続財産が国庫に帰属するときには、これに対して何人も権利(債権)を行使することができないこととされます(民法九五八条の二)。逆に言えば、債権(債務者側から見れば主たる債務)を行使できないだけで、債権(主たる債務)そのものが消滅するわけではないと考えられます。
 したがって、主たる債務者の死亡後の相続がどのようなものであれ、主たる債務が消滅するわけではなく、その結果、保証債務も消滅せず保証人としての責任は原則として存続すると考えられます。

「連帯保証人予定者欄に氏名を記入された場合の責任」

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-保証人をめぐるトラブル-

「連帯保証人予定者欄に氏名を記入された場合の責任」

『お金に困った友人Aから、「お金を借りたいがどこかよい金融業者を知らないか」と借入先の紹介を頼まれました。そこで私は、以前借入れをしたことのあるサラ金業者NにAを紹介し、AはNから借入れをしました。とこらが、後日Aが借金を返済できなくなったところ、Nは私に、「紹介した以上は、あなたが責任をとって借金を返済してくれ」と言ってきました。Nから見せてもらったAの借用書には、連帯保証人予定者との欄があり、その欄にはなんとAが勝手に私の氏名を記載していました。このような場合、知人を紹介しただけの私が、友人の借金を返済する義務があるのでしょうか。』

 結論から言うと、あなたにはNの借金を返済する義務はありません。
保証責任は、債権者と保証人との保証契約によってはじめて生じるものであり、しかも、書面でしなければその効力を生じませんから、単に債権者に対してAを紹介したというだけであなたに保証責任が生ずることはありません。
 また、ご質問のように、借用書に連帯保証人予定者とにの欄が記載されていることがありますが、ここに署名したからといって、ただちに保証契約が成立するものではありません。ただし、このような記載が、将来保証契約を締結する旨の予約の意思表示と解釈されるおそれが全くないわけではありませんので、保証をする意思がないにであれば、このような連帯保証人予定者欄に署名すべきではありません。もっとも、ご質問の場合はAが勝手に連帯保証人予定者欄にあなたの指名を記載しており、連帯保証人予定者欄の記載は偽造されたものですから、連帯保証人予定者欄の解釈にかかわらず、あなたは原則としてその責任を負いません。

「預けていた印鑑が悪用された場合の本人の責任」②

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「印鑑が盗用された場合の本人の責任」②

「表見代理とは」

 表見代理制度とはどのような制度でしょうか?表見代理には三種類あります。第一は、「授権表示による表見代理」(民法一〇九条)であり、本人が第三者に対して他人に代理権を与えた旨を表示した場合には、無権代理行為であっても、本人は善意・無過失の第三者に対して無効の主張ができないというものです。
 第二は、「権限踰越による表見代理」(民法一一〇条)であり、代理人が本人から与えられた代理権(基本代理権)を越えて権限外の法律行為をなした場合でも、第三者の立場において自称代理人に代理権があると信ずるについて正当な理由(善意・無過失)があった場合には、本人はその第三者に対して無効の主張ができないというものです。
 第三は、「代理権消滅後の表見代理」(民法一一二条)であり、かつて代理人だったものが代理権が消滅したにもかかわらず本人に無断で代理行為をした場合に、第三者が代理権を既にしているということについて善意・無過失であった場合には、本人はその第三者に対して無効の主張ができないというものです。
 また、以上の三種類の混合の表見代理(たとえば、代理権消滅後に権限踰越の行為がなされた場合)も判例上認められています。
 なお、ここでいう「善意」とは事情を知らない事を、「無過失」とは十分に調査したけれども事情を知り得なかったことを意味します。

「実印の悪用と表見代理の成立」

 それでは、実印が悪用されたということは、表見代理の成立に影響があるのでしょうか。
 わが国には、古くから印影を貴び署名よりも重視する習慣があると言われその為、重要な取引をする際には実印が要求される場合が多く、実印を他人に預ける場合には、その他人に対する深い信頼が前提となっているという認識がありますので、表見代理の成立を肯定する方向で重大な影響があるといえます。つまり、ご質問のように、契約書の保証人欄に実印が押してあった場合には、自称代理人が実印を所持して本人に代わって保証契約をなしたわけですから、保証契約が本人の意思に基づくものと信じた相手方について、原則として正当な理由ないし無過失が認められると考えてよいでしょう。しかし、正当な理由は、信じた者の具体的な事情(例えば金融機関か否か)によって異なります。

「ご質問事例の検討」

  さて、ご質問の事例は、Bの身元保証人になる為に身元保証契約についてBに代理権を与え、実印を渡していたにもかかわらず、BがあなたをBの借金の保証人にしてしまい、当初与えた代理権とは異なる行為を行ってしまった場合で「権限踰越による表見代理」の場合です。判例上は、用件となっている基本代理権と無権代理行為との間に何ら関連性は必要がないとされています。たとえばあなたが1000万円のBの借金について保証するつもりであったのに、Bは1500万円を借りあなたの保証人になってしまった場合のように、あなたが代理人に認めた行為と代理人の違反行為との間に関係がある必要はなく、今回相談されている場合のように、借金の保証と就職したときの身元保証のように全く関係のない行為でもよいのです。したがって、実印が用いられている以上、このような事情を知らない相手方には原則として正当理由が認められあなたは保証人として責任を負わなければなりません。

「代理権を授与したかどうかの判断」

今回の場合は基本代理権の授与が明確な場合ですが、実印の交付はあったけれども代理権の授与があったか否かが明確でない場合もあります。このような場合、「特定の取引行為に関連して印鑑を交付することは、特段の事情のない限り、代理権を授与したものと解するのが相当である」としています。
 また、実印を盗用された場合や実印の保管のみを頼んであったのに悪用された場合には、本人から自称代理人に対する基本代理権の授与がないわけですから「権限踰越による表見代理」は成立しません。

「預けていた印鑑が悪用された場合の本人の責任」①

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「預けていた印鑑が悪用された場合の本人の責任」①

『Aという人から、「あなたを保証人としてあなたの弟Bに金を貸している」と言われたので契約書を見せてもらったところ、保証人の欄に私の名前と印影がありました。名前の筆跡は私のものではありませんでしたが、印影は私の実印のものであり、印鑑証明書も添付されていました。私は、Aの件でBの保証人になったことはないので、実印が押された経緯を調べたところ、以前私がBの身元保証人になるためにBに実印を預けたときに、Bがその実印を悪用したことが判明しました。私はAに対して保証責任を負わないといえるでしょうか。』

~結論から言うと、保証人としての責任を負うことになる可能性が高いと思います。~

「私的自治の原則と取引の相手方の保護」

 すべての個人は、自由な意思によらないときは、権利を取得し義務を負わされることがないという私的自治の原則からすれば、無断でなされた保証契約については、本人が保証責任を負う理由がないと言うことになります。これは実印が悪用された場合であっても同じです。
 しかし、保証契約に限らず本人に無断で契約が結ばれた場合において、契約が無断で結ばれたことについて本人に責任が認められる場合には、本人を犠牲にしても取引の安全のために善意の相手方を保護すべき場合があります。このような考え方に基づき、民法では表現代理という制度を設けて、本人に責任を負わせてもやむを得ない一定の事情が認められる場合には、本人に無断でされた契約でも無効とはいえないという扱いをしています。したがって、ご質問のように無断で保証契約を結ばれて弟Bの保証人にされた場合でも、表見代理制度の適用がある場合には貸主に対し保証責任を負うことになります。

「印鑑が盗用された場合の本人の責任」

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保証人をめぐるトラブル-

「印鑑が盗用された場合の本人の責任」

『私の次男が知り合いからお金を借りる際、借用証明書の保証人欄に勝手に私の名前を書き、無断で持ち出した私の実印をそこに押しました。次男の知り合いは「借用書に実印が押してある以上、私とあなたが保証契約をしたことになり、保証人としての責任を免れることはできない」と言っていますが、本当でしょうか。』

 まず次男の知り合いの方が言っている事は正しくありません。借用証書の保証人の欄にあなたの氏名が記載されており、たとえそこにあなたの実印が押してあっても、その氏名の記載と実印の押捺のどちらもあなたの意思に基づかずになされたのであれば、その借用証書はあなたが保証契約したことにはなりません。したがって原則としてあなたが保証人としての責任を負うことはありません。
 もっとも次男があなたの印鑑を盗用して勝手に保証契約書を作成したことをあなたが知った後に、次男の知り合いに対して「そちらにはご迷惑をかけません。息子が借りたものはきちんと私が責任を持ってお支払いします」などと述べたり、債務の一部を弁済してしまったような場合には、事後に次男の行為を追認したことになり、あなたは、次男の知り合いに対して最初から保証人となっていたのと同様の保証責任を負うことになります。ですから、後に次男の知り合いから問合せがあったとしても、あいまい・安易な対応は禁物です。

「訴訟になった場合、借用証書は証拠となるのか」

 あなたが、「次男が勝手にしたことで自分に保証人としての責任はない」と主張していると、次男の知り合いから保証人としての義務を履行するよう求める訴訟を提訴される可能性があります。訴訟になると、次男の知り合いはあなたが保証人になっていたことの証拠として、その借用証書を提出することになると思われます。
 しかし、民事訴訟では借用証のような私文書はその文書の作成者とされている人の意志に基づいて作成されたもの、すなわち真正に成立したものでない限り証拠にはならないものとされています。したがって、裁判所はその借用証書があなたに意思に基づいて作成されたものと認められない場合にはそれを証拠とすることはできません。その場合には、あなたが保証人になったことを証明する証拠が他にない限り、あなたに保証人としての責任はない旨の判決を下すことになります。

「意思に基づいて作成されたものではない」ことの証明

もっとも、借用証書にあなたの実印が押されているとき、あなたの意思に基づいて借用証書作成されたものではないと証明することは容易ではありません。すなわち、私文書が真正に成立したかどうかが問題になった場合、その文書の作成者とされている人の印鑑が押されているときは、作成者の意思に基づいて印鑑が押されたものと推定され、さらに私文書は作成者の押印があるときは真正に成立したものと推定するとの規定があることから、その文書は真正に成立したものと推定されるとするのが判例です。
 ですからあなたの場合その借用証書に押されているのが自分の実印に間違いないことをあなた自身が法廷で認めるか、あるいは印鑑証明者などによってあなたの実印が押されていることが証明されるかした場合には、その借用証書があなたの意志に基づいて作成されたことが推定されてしまうことになります。
 そうなった場合には、あなたの方で、その推定を覆すような事実を立証しなければならないことになります。つまり、次男があなたの実印を無断で持ち出して押したのであって、実印の押印はあなたの意志に基づくものではないということを、あなたの方である程度立証しなければならないわけです。
 そのようなことを立証する最も直接的な方法としては、次男に証人として法廷にたってもらい、事実をありのままに証言してもらうという方法があります。
 しかしこれに対し、次男の知り合いは「次男はあなたのために虚偽の証言をしているのだ」と主張する可能性があります。ですからあなたは次男の証言した事実が真実であるということを裏付けるような事情もあわせて立証する必要があります。
 そのような事情として、たとえば①あなたは次男の次男の知り合いからの借り入れについての保証人になることにつき消極的な態度をとっていたこと、あるいは次男の次男の知り合いからの借り入れの事実について全く知らなかったこと、②あなたが普段から一般的に保証人になること、あるいは次男の保証人になることなどにつき消極的な態度をとっていたこと、③次男があなたの実印を無断で持ち出すことが可能であったこと、④次男が別のところでもあなたの印鑑を勝手に使用したことがあったこと、などをあげることができます。これらのような事情がある事を理由にして保証契約書が真正に成立したことを否定し、保証契約書に保証人として記載された人の保証責任を認めなかった判例がいくつかあります。
※あくまでも判例であって推定を覆すのは容易ではないことから、印鑑の管理についてはくれぐれも注意してください。  

「保証契約の成立の方法」

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-保証人をめぐるトラブル-

「保証契約の成立の方法」

『息子から「知り合いから100万円を借りるので保証人になってほしい」と頼まれたので、保証人になることを承諾し息子に私の実印と印鑑証明を渡しました。でも今は保証人にならなければよかったと思っています。実は私は書類に署名も印鑑も押していませんし保証について息子の知り合いと話もしていません。私は保証人として責任を負うことになるのでしょうか。』

「民法の規定」

平成16年の民法改正により、保証契約は書面でしなければ効力を生じないと規定されました(民法四四六条二項)。ですから、改正民法が施行された平成17年4月1日以降に保証人になることにしたのであれば、書面が作成されていない場合、保証契約は効力を生じないので、あなたは保証人としての責任を負わないのが原則です。
 またそれ以前に保証人になることにした場合や保証契約について書面が作成されていた場合はあなたは保証人としての責任を負うことになる恐れが高いといえます。

「保証契約は、貸主と保証人の契約」

 まず息子さんの知り合いと話をしていない点についてですが、保証契約は、貸主と保証人との間の契約で成立します。保証人と借主との間で債務を保証すると約束したとしても、貸主との間では保証契約は成立しておらず、貸主から保証人としての責任を追及されることはありません。
 しかし借主も保証人の代理人として貸主と保証契約を締結することができ、たとえ貸主と保証人が直接契約を結ばなくとも、貸主と保証人との間に保証契約が成立します。ただし借主が保証人を代理して貸主と保証契約を締結する為には、保証人が貸主に代理権を与えなければなりません。
 この代理権の授与は、借主の代理行為の前でも後でもよいのです。代理行為の前の場合は適法な代理行為ですが、後の場合は無権代理行為の追認といって、代理行為の時にさかのぼって有効になります。

「署名・押印は必要か~実印と印鑑証明を渡したことが問題となる」

 次に書類に署名もしていないし印鑑も押していないことについてですが、息子さんが知り合いからお金を借りることについて保証することを承諾して実印と印鑑証明を渡したことは、息子さんの知り合いとあなたが保証契約を締結することについて、息子さんに代理権を与えたとみられる場合が多いでしょう。
代理権を与える為には、金額、債権者、代理人を記載した委任状を作成して代理人に渡すのが最も正式な方法ですが、代理権の授与は書類による必要はなく口頭でもかまいません。委任状や実印・印鑑証明を渡したことは、代理権を与えた、与えないの争いとなったときに問題となってくるのです。今回の場合であなたが息子さんに実印と印鑑証明を渡したことは、息子さんに対して代理権を与えたということの極めて重要な証拠となるでしょう。

「保証人の責任と保証契約が無効とされる場合」

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-保証人をめぐるトラブル-

保証人の責任と保証契約が無効とされる場合」

 私は商売をしている友人から頼まれて保証人になったのですが、ほしょうけいやくを結んだ後によく契約内容を確認すると、事前に友人から聞いていた内容と少し違う点があることに気づきました。
 友人の経営状態も良くありませんし、できれば保証人をやめたいのですが、事前の説明内容と実際に締結された保証契約の内容が異なることを理由に、保証人をやめることはできるのでしょうか。

 抽象的なご質問のため何ともいえませんが、事前の説明と実際の保証契約とで異なるとされる「内容」によっては、締結された保証契約が無効となる可能性はあります。保証契約に限らず、一般的に契約の効力を無効にするものとして「無権代理」のほか、「錯誤(民法九五条)」という規定があげられます。

「錯誤とは」

 錯誤とは簡単に言えばあなたが意思表示をする際に、法律行為の重要なポイントに錯誤、つまり思い違いがあり、そのような思い違いが無ければ、あなたがしたような意思表示はしなかっただろうと一般的に認められる場合には、その法律行為は無効となるという考え方をいいます。この法律行為の「重要なポイント」のことを法律行為の「要素」と呼んでいます。些細な点について思い違いがあるに過ぎない場合にまで法律行為を無効にしてしまうと、法律行為の相手方に予想に反した障害を与える可能性があり、取引の安定性を害することから、「要素」に錯誤がある場合にのみ、錯誤による無効主帳を認めることにしたものです。

「保証契約における錯誤」

 保証契約を例にとって、もう少し詳しく見ていきます。
 保証契約を締結する際に、あなたのように契約内容に思い違いをしてしまうことも稀ではありません。その思い違いの内容は、たとえば貸主をA銀行だと思っていたら実際には街金融のBであったとか、主たる債務者を資力のあるAだと思っていたところ、無資力のBだったとか、保証する金額そのものを誤信していたりとか、実に様々です。
 そのような場合に、錯誤を根拠として無効主帳できるかどうかは以下で詳しく見ていきますが、要するにそのような思い違いが保証契約をするか否かの意思決定にとって重要なもので、もしその思い違いがなければ、一般的にみて保証はしなかっただろうといえるかどうかが判断の分かれ目になります。仮にあなた自身は思い違いがなければ保証はしなかったと考えるケースでも一般的にそのようにいえるような重要な思い違いでない限り、錯誤を根拠とする無効主張は認められないことになります。
 また、法律行為の「要素」に錯誤がある場合でも、そのような思い違いをしたことについて、あなた自身に重大な過失がある場合には、取引の相手方(保証契約では債権者ということになります)を保護する見地から、錯誤による無効主張は認められなくなります。

「今回の質問の事例の検討」

 ご質問の場合、あなたが錯誤を理由に保証契約を免れるためには、友人から事前に説明を受けていた内容と実際の保証契約の内容が異なり、その内容が保証契約の「要素」となるような重要部分であって、実際の保証契約の内容を知っていれば一般的に保証しなかっただろうと考えられる場合であることが必要です。
 そしてそのように思い違いをしたことについて、あなた自身に重大な過失がないことも必要です。保証契約書に明記されている事項であるにもかかわらず、よく確認しないまま署名したようなケースでは重大な過失があるとされることも多いでしょう。

「詐欺、脅迫」

それ以外に、保証契約の効力が問題となるケースとしては、貸主の詐欺による場合(民法九六条一項)、借主が詐欺によってあなたを保証人にならせ、その事情を貸主も知っていた場合(同条二項)、強迫によって保証人にさせられた場合(同条一項)があり、これらの場合は保証人が保証契約を取り消す意思表示をすれば保証契約は無効となります。  

「連帯保証と連帯債務の違い」

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-保証の基礎知識-

「連帯保証と連帯債務との違い」

 ただ、連帯保証はあくまでも「保証」です。したがって連帯保証と連帯債務との最も大きな違いは、連帯保証人が借主に代わって債務を弁済した場合には、その全額を借主に対して請求できるのに対し、連帯債務者の場合には二人は原則として全く同じ債務者として扱われ、連帯債務者間で負担額についての合意などがない限り、負担額は均等であるとみなされてしまう恐れがあることです。
 また、たとえばあなたが友人の連帯保証人であるならば、友人が錯誤に陥った状態で借金することになった等の事情があって、友人の債務が法律的に無効と認められた場合には、あなたの保証債務も無効となります。したがってあなたは、借金を返済する必要はありません。これに対し、連帯債務は、それぞれ「独立した債務」です。すなわち、あなたと友人とは全く同等の立場で、共同の借主となるのです。ですから仮に友人に上記のような事情があって、友人の債務が無効になっても、あなたにそのような事情がなければ、あなたは借主として知人に全額返済しなければなりません。
 このような意味で連帯債務のほうが連帯保証よりも債権者にとって有利といえます。
 もっとも、いくら「独立した債務」といっても、債権者が連帯債務者の一人から全額弁済を受ければもはや他の連帯債務者から弁済を受ける必要はないのですから、他の連帯債務者の債務も当然消滅します。あとは、連帯債務者同士の話し合いで最終的にいくらずつ負担するかが決まっていれば負担部分以上に弁済した人が他の連帯債務者にその分を返してもらうことになります。

※事前告知と掲載内容が異なる場合がございます。予めご容赦下さい。 

根保証人はどのような責任を負うか

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-特殊な保証-

Q4

「根保証とは」

 根保証とは、将来発生する不特定多数の債権を保証する契約をいいます(民法四六五条の二第一項では、「一定の範囲に属する不特定の債務を主たる債務とする保証契約」と定義)。
たとえばクレジットカード利用契約に基づく債務について保証する場合は、将来発生する不特定多数の債務を保証するもので根保証といえます。また、商工ローンの場合にも、ほぼ例外なく、この根保証の契約書に保証人から署名・押印をさせています。

 根保証契約のうち、その債務の範囲に金銭の貸渡しまたは手形の割引を受けることによって負担する債務(以下、「貸金等債務」といいます)が含まれるものを「貸金等根保証契約」といいます(民法四六五条の二第一項)。
 また、根保証契約のうち保証期間と保証限度額の定めのないものを「包括根保証」といいます。この包括根保証は、契約文言上は無制限の保証義務を永久的に負うことになるので、文字どおり効力を認めると、保証人の責任が過大になりやすく酷な結果を生じてしまいます。そこで、特に(中小零細企業の社長などが)個人で保証を行うことが多い貸金等根保証契約については、包括根保証が禁止されています。(民法四六五条の二第二項)。
 また、貸金等以外の包括根保証についても、解釈により一定の制限が加えられ、保証人の保護が図られます。

「包括根保証人の解約権」
まず、包括根保証人には、次の場合に保証契約の解約権が認められています。
① 保証後相当期間を経過したとき(通常解約権)
② 債務者の資産状態が悪化した場合のように、保証契約締結の当初に予想しなかった特別の事情があ  るとき(特別解約権)通常解約権が認められる場合の「保証後相当期間」の具体的な長さについて  は判例上定まったものはありませんが、次のような事情を考慮し、個別具体的に判断されることに  なります。
1)保証の対象となる取引の性質
2)主債務者と保証人の関係
3)主債務者の状態など
 裁判例の中には、信用金庫との手形取引における連帯保証人の解約権の行使について、業務取り扱上の慣例として、おおむね1年を経過するごとに約定書の書き換えをしていることを認定し、1年を相当期間と認定したものもあります。

「保証責任の範囲」

 次に、保証責任の範囲についてですが、保証制限が定められていないときに、その責任が無制限に及ぶと考えるべきではなく、合理的な範囲に制限されると考えられています。具体的には、次のような事情にて信義的に従い判断するものと一般に考えられているのです。

① 保証契約に至った事情
② 債権者と債務者との取引の様態および経過
③ 債権者が取引にあたって債権保全のために講じた注意の程度
④ その他一切の事情

「根保証人の地位の相続」

最後に、根保証人の地位の相続の問題についてです。一般に保証債務は相続人によって相続されると解されていますが、包括根保証の場合には、原則として相続されないとするのが判例です。したがって、包括根保証人の相続人は、原則として根保証人の死亡前にすでに生じた主債務についてのみ責任を負い、死亡後に生じた主債務については責任を負わないことになります。

 これは通常の連帯保証の場合と異なり、包括根保証はその責任の範囲が広汎となり、また、契約当事者間の人的信頼関係を基礎とするものであるため、特に事情のない限り一身専属的義務と考えられるからです。

次回は「普通の保証と連帯保証の違い」についての予定です。

※事前告知と掲載内容が異なる場合がございます。予めご容赦下さい。
  

身元保証人の責任の範囲

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-特殊な保証-

Q2
「ある会社に就職した息子がトラックで荷物を運搬中に、飲酒のうえ、ジグザグ運転によって交通事故を起こし、歩行者を負傷させ、トラックを大破させてしまいました。会社から被害者の方に支払った賠償金と壊したトラックの全額を息子の身元保証人になった私に支払うように請求してきましたがどうしたらようでしょうか。」

 

「身元保証人の責任の範囲」

身元保証人の責任は、身元本人である被用者自身が負担する損害賠償債務について、保証人として責任を負うものです。

身元保証人は、身元本人である被用者が使用者に対して責任を負う場合に、被用者と一緒になって損害を賠償する義務を負うわけですから、身元保証人が責任を負う前提として、使用者が被用者に対して損害の賠償を求めたり、第三者に賠償した損害を被用者に支払うよう求めることができる場合に限られることになります。

身元保証人の責任は、被用者の行為によって使用者に損害を与えた場合に、その損害について被用者とともに損害を弁償する義務を負うとされていますが、被用者の過失の有無にかかわらず「雇用を原因とする一切の損害を担保するもの」ではなく、被用者の責めに帰すべき事由によって損害を発生させた場合に限られます。

また、被用者が仕事中に過失によって第三者に損害を与えた場合には、使用者は第三者に対し、その損害を賠償する義務があります(民法七一五条。これを「使用者責任」といいます)。使用者が被用者に代わって第三者に損害を賠償した場合には、使用者は被用者に対し、その賠償した損害額の支払いを求めることができることになります(民法七一五条三項)。

しかし、使用者が被用者の加害行為によって直接損害を被り、または使用者として損害賠償責任を負担したことに基づいて損害を被った場合には、使用者はその事業の性格、規模、施設の状況、被用者の業務の内容、労働条件、勤務態度、加害行為の模様、加害行為の予防もしくは損失の分散についての使用者の配慮の程度、その他諸般の事情に照らし、損害の賠償または求償の請求をすることができるとされていますので、使用者による被用者に対する損害賠償の請求には一定の制限があることになります。

今回の場合、息子さんは飲酒のうえ、ジグザグ運転によって交通事故を起こしており、交通事故について重大な過失があるといえますので、会社に損害を賠償する必要がありますが、会社は被害者に支払った損害や大破させたトラックの損害のうち、信義則相当と認められる限度でしか息子さんに賠償を求めることができません。

「身元保証法五条による制度」

また、会社による息子さんに対する損害の賠償自体が制限を受けるだけでなく、身元保証人であるあなたについては、さらに身元保証法五条によって、その責任が減額されます。減額される割合については、被用者の身元保証人への責任範囲を被用者の責任額の三割とした事例があります。

次回は「身元保証法五条による責任の制限」の予定です。

※事前告知と掲載内容が異なる場合がございます。予めご容赦下さい。

未成年者は保証人になれるのか?

民法上、二十歳未満の未成年者が保証人になるには、親(親権者)の了解(同意)が必要です。

友人の親御さんの了解があれば、友人が保証人になることはできます。

ただし、保証人を立てるよう要求する側は、未成年者が保証人になるのをいやがるのが普通です。あとになってから、親の同意があったのか否かが問題になることが多く、また未成年者で保証能力のある人は少ないからです。「誰でもいい」と言ったのは、多分言葉のアヤでしょう。

仮に先方が「未成年者でもいい」と言っても、友人のご両親は未成年者の子が保証人になることを許すとは思いません。その場合は、別の保証人を探さなくてはなりません。

もし未成年者が親権者の同意を得ずに保証人になった場合、その保証契約は取り消すことができるのですが、例外的に、未成年者であっても、保証人の義務が発生する場合もあります。

たとえば、結婚していて法律上成人とみなされる場合や、未成年者が独立して事業を行うことを親権者が認めている場合はなどは、もはや親権者の同意は必要なく、取り消しもできません。

また、未成年者が積極的に「自分は成年である」と嘘を言ってだました場合も、取り消しはできません。

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身元保証人はどのような責任を負うか

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-保証の基礎知識-

Q1
「私の知人が就職をするというので、身元保証人になってほしいと頼まれましたが、身元保証人になると、どのような責任があるのでしょうか。
知人が勤めている全期間について身元保証人としての責任があるでしょうか。

また、知人が店長などになって身元保証人の責任が重くなるような場合、身元保証契約を解除できるのでしょうか。」

 

「身元保証人とは」

身元保証契約は、「被用者の行為により使用者の受けた損害を賠償することを約する」ものですが、被用者を常時監督するなどの方法により忠実に勤務するようにし、使用者に損害を被らせないように努めることや、被用者が病気に陥った場合に被用者の身柄を引き取るなど、使用者に対し、それ以上に損害が広がらないように努めることなどを約束するものです。

身元保証契約は身元保証人と使用者との間で締結される被用者のための保証契約です。

身元保証契約も保証契約ですから、保障に関する話はここでも妥当します(たとえば、書面でしなければ効力が生じません。民法四四六条ニ項)。

 さらに身元保証人が被用者が雇われている全期間について責任を負ったり、被用者の行為によるすべての損害を賠償しなければならないとすることは身元保証人に極めて酷な結果となるため、身元保証人
の保証責任の範囲・限度を合理的なものに制限し、身元保証人を保護するために、「身元保証二関スル法律」(身元保証法)という特別の法律が定められています。

 

「身元保証法の内容」

身元保証人になる際に、保障期間を定めていない場合には、その身元保証契約の存続期間は、契約をした日から起算して三年間と定められています。(商工業見習者については五年。身元保証法一条)。身元保証人となった日から三年を過ぎれば、身元保証人の責任はなくなります。

保障期間を定めている場合でも、保障期間が五年を超える場合には五年に短縮されます(身元保証法二条一項)。

また、身元保証契約は雇われる人の雇用期間を超えて存続する理由がないので、身元保証契約自体には期間の定めがない場合でも、保証の対象となる被用者の保障期間が、たとえば一年という契約である場合には、身元保証契約についても同一の期間、すなわち一年間と定めたと解されます。

契約期間の更新についても、更新の時から五年間を超えることができないとされています(身元保証法二条二項)。身元保証契約書には、契約期間満了の一定期間前に身元保証人が期間を更新しない旨の意思表示(期間満了後は身元保証人にならないことを使用者に通告すること)をしないときには、任期満了と同時に当然に期間更新の効力が生ずるということがかかれていることがありますが、このような自動更新特約は身元保証法二条二項の趣旨を無視した脱法的特約であり、期間の満了する時期などを忘れていて更新をしないことを通告する機会を失う危険があることや、このような更新特約がなければ、身元保証人は使用者からの更新してほしいという申し出の際に、被用者の勤務状況その他の事情を聞いたうえで更新するかどうかを決断できるという、身元保証人の事実上の利益が失われてしまうことなどの理由で、同法六条により無効であるとされています。

使用者は、被用者の任務または任地が変わり、これによって身元保証人の責任が重くなったり、監督が困難となる場合には身元保証人にそのことを通知しなければなりません(身元保証法三条二号)。この場合では知人が店長になり、その責任が重くなるわけですから、店長になったことの通知を受けたり、そのことを知ったりしたときには、身元保証契約を将来に向かって解除することができます(同法四条)。

被用者の任務または任地が変更になったことを使用者が身元保証人に知らせなかった場合には、身元保証契約が当然に解約されるということではなく、身元保証法三条の通知義務違反として身元保証人の責任が軽減されます(身元保証法五条)。

上記記載のことを踏まえてご検討いただければと思います。

次回は「身元保証人の責任の範囲」です

※事前告知と掲載内容が異なる場合がございます。予めご容赦下さい。 

身元保証とは

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 -保証の基礎知識-

「身元保証」とは

 親戚の方が就職するときに、身元保証人になることを頼まれたりしませんか?

頼むほうも頼まれるほうも、その"責任"の内容も良く知らないで軽い気持ちで保証人になったりする人もいるのではないでしょうか。

 そもそも身元保証は法律上に定められている責任で、時によっては多額の金銭を請求されることもあるので注意が必要です。

 身元保証契約は、雇われている人(被用者)が雇い主(使用者)に損害を与えた場合に、その損害を弁償したり、損害の発生を防いだり、損害がそれ以上広がらないようにすることを目的として締結される契約であり、身元保証人とは法的な"責任"を負うのです。

 

 「身元保証人が責任を負う場合」

 たとえば、海運会社で働いている被用者(雇われている人)が、会社の勤務としてトラックを運転しているときに、飲酒運転により事故を起こしてしまいトラックを損壊した場合、被用者はトラックの修理代などの損害を賠償しなければならなくなりますが、身元保証人はこの被用者が負う損害賠償責任について、保証人として支払う責任を負うことになるのです。但し、身元保証人が補償する損害の範囲は、その職務や職務に関連する行為によって被用者が使用者に損害を与えたときに限られます。したがって、たとえ被用者が使用者に損害を与えたとしても、それが職務と関係のない行為によって生じた場合は、身元保証人は責任を負いません。

 被用者の職務によっては、保証人では払いきれない多額の責任を負うことにもなり兼ねません。したがって身元保証人となるように頼まれた場合は、多額の金銭を支払う法的責任を負うかもしれないことを自覚して、慎重に保証される人の職務内容や人柄を見極めることも必要です。

 

「身元保証ニ関スル法律」

 身元保証人については、身元保証人の責任の範囲が不明確・不明瞭になってしまい、きわめてこくな結果を招いてしまうことがあります。そのため、身元保証人の責任の範囲・限度を合法的なものに制限し、身元保証人を保護するために、「身元保証ニ関スル法律」という特別の法律があります。

 この法律を無視するような契約条項は無効となります。

※ただ、実際にはこの法律を無視するような請求もありうるので、身元保証人としての責任を問われたら弁護士に相談することをお勧めします。

次回は、身元保証人の責任と特殊な例を掲載いたします。

※ 事前告知と掲載内容が異なる場合がございます。予めご容赦下さい。

保証人コラム・次回予告

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友人知人から「保証人」を引き受けることは、-非常にリスクのあること-

 多くの方はそれを承知のはずなのに、保証契約に関するトラブルは後を絶ちません。

  親兄弟や親戚、義理のある人から頼まれて断れなかったり、「形式上の事だけだから」「迷惑にはならないから」という言葉を信じて引き受けた方もいると聞きます。

  また騙されたり知識不足、不注意などでの同様のケースも漏れ聞きます。

見識のある納得から引き受けるのならいざ知らず、上記の様なケースではいたたまれないばかりです。

 

 法律や知識は非常に奥深いものと敬遠される方もいらっしゃることでしょう。

しかしこれらの知識は「保証人」という制度がある以上、避けては通れないものです。

  法律自体も変化(改正)しています。

平成16年に「保証制度の適正化」

平成18年に「グレーゾーンの廃止・上限金利の引き下げ」

      「みなし弁済の廃止」

 などなどの貸金業法の改正

※ 今後このテーマは別途掲載します。

 

 「保証人」を引き受けないに越したことはありませんが、引き受けざるを得ない時に「保証人とは?」「どんな責任や義務があるの?」「どんなことに注意したらいいの?」など最低限の把握は必要かと思います。

  今後の連載においてまだ見ぬ被害を未然に防ぎ、少しでもお役に立てればと思い掲載する運びと相成りました。

  このコラムでは様々な事例と共に皆さんと"生き抜くための術"として微力ながらかかわることが出来ればと思う次第です。

 

 次回は「身元保証」についてお知らせ予定です。

※ 事前告知と掲載内容が異なる場合がございます。予めご容赦下さい。

保証の基礎知識(1)

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~保証とはどういうことか~

ex 友人の○○君から、「△△さんから500万円を借りるので保証人になってくれないか」と頼まれましたが、「保証」「保証人」とはいったいどういうものでしょうか。

 

A 法律的に申し上げますと、「保証」とは、主たる債務と同一の給付を目的とする従たる債務をいい、その債務者を「保証人」といいます。

 上記のケースでは○○君の△△さんに対する500万円の借金が主たる債務であり、仮にあなたが保証人となった場合、あなたは△△さんに対して、○○君が負うのと同一内容の債務、つまり500万円の支払い義務を負うことになります。

◆保証人が必要な理由

 ○○君があなたに保証人になってくれるように頼んだ理由は、貸主である△△さんから保証人を立てるように要求されたのではと考えられます。

 △△さんの立場になって考えますと、○○君が破産したり夜逃げなどをすることにより○○君から返済を受けることが不可能または困難になった場合、あなたに同じ内容の請求ができるとすれば、貸金の回収の可能性が増すからです。

 また○○君も、あなたが保証人になることで△△さんから円滑に借金ができる利益があります。

 これに対して、あなたには保証人になることによる経済的利益は全くなく、またいったん保証人になると、○○君が△△さんに対して支払いをしない場合、あなた自身が△△さんに対して支払いをしなければなりません。

 以上から、「保証人」になるかどうかは、くれぐれも慎重に判断すべきです。

※逆に「保証人」を頼む場合もそれなりの心構えで依頼するべきです。

 また「保証」の種類として、単純な「保証」のほか、「連帯保証」「身元保証」など(次回以降にご説明します)がありますので、仮に保証人になる場合、引き受ける保証の種類・内容を十分に確認するべきかと思われます。

~最後に~

「頼まれる側」はリスクが生じメリットがない事をしっかりと納得し相手との信用・信頼を失墜することなく時間が経過出来るかの"判断"が必要と考える。

場合によっては「断る事」も大切な選択肢の1つである。

~正しい保証人知識で皆様を守る~

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 保証をめぐるトラブルは、昨今の生活の中で避けては通れない状況にあります。

親族や友人から頼まれて困っている人、または逆に親族や友人に頼みたくても困らせるのが嫌で困っている人。

それぞれの立場で様々な思いが画策するものです。

現実に保証人になってトラブルの様態も非常に様々です。

今回、我々は"保証人紹介代行"という業務に携わるうえに於いてしっかりと現実を見据え確かな知識と確かな情報をご提供させていただきながら皆様との仲介を担うべくご提案させていただきます。

皆様方が「頼む側」「頼まれる側」のいずれになったにせよ"保証人"という「存在自体」をしっかりと理解し納得されない限り前に進むことをお勧めするわけには参りません。

世の中にはよく「利用する」とか「利用される」などという事があります。

折角ですから納得しその特性を理解し是非「活用」していただきたいものです。

今回は初めに"保証人"若しくは"保証"という存在をまずは「知っていただき」次に「理解していただき」更に「納得していただく」までのプロセスを記載させていただきます。

くれぐれも皆様、「納得」をされてから「活用」していただきたいものです。

次回は『保証の基礎知識』とは?でお会いしましょう。 

主たる債務(しゅたるさいむ)

ある人の債務を他の者が保証するとき、保証を受ける債務を「主たる債務」という。また保証人が負う債務を「保証債務」という。
保証債務は主たる債務に付従するものとされているので、主たる債務が弁済等の理由により消滅した場合には、保証債務もまた消滅するものとされている。(詳しくは保証債務へ)

syutaru_saimu.pdf

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保証債務(ほしょうさいむ)

主たる債務者の債務を、別の者が保証したとき、この保証人の債務を「保証債務」という。

例えばAがBから借金をし、Aの友人であるCがその借金の保証人になったとしよう。このときAは主債務者、Bは債権者、Cは保証人、AB間の債務は「主たる債務(しゅたるさいむ)」、BC間の債務は「保証債務」と呼ばれる。

保証債務とは、正確には「主債務者Aが債務を履行しない場合に、保証人CがAの代わりに債務を履行するという保証人Cの債務」である(民法446条)。従って保証人Cは、主債務者Aが借金を返済しない場合にのみ借金返済の義務を負うことになる。

つまり債務履行の責任はまず主債務者にあり、保証人は補充的に債務を履行するだけである。このような保証債務の性質を「補充性」と呼んでいる(ただし連帯保証には補充性がない)。保証債務の主な特徴は次のとおりである。

hosyou_saimu.pdf

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単純保証

保証とは、債務者が債権の弁済を遅滞したときに主債務者に代わって保証人が債権者に弁済をなすことを約束することをいいます。保証のことを「普通の保証」とか「単純保証」ということがあります。
 保証人が負うべき債務を「保証債務」といい、保証債務の目的となった債務のことを「主たる債務」といいます。保証債務は主たる債務と同じ内容の債務を負担するに過ぎず、主たる債務より加重した債務を負うことはありません。

単純保証の場合には、次のような3つの権利を行使することができます。

  1. 債権者が主たる債務者に請求せずに、いきなり請求された場合には、まず主債務者に催告すべきであると言うことができます。
  2. 債権者からの請求に対して、主債務者に弁済する資力があり、執行が容易であることを証明して、まず主たる債務者の財産を執行せよと言うことができます。
  3. 単純保証人が複数いる場合には、保証人はその割合に応じた責任のみを負います。なので、たとえば1,000万円の債務について、2人が単純保証した場合には、それぞれ500万円ずつしか保証の責任を負わないことになります。

tanjyun_hosyou.pdf

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