保証人とは?で記載したとおり、連帯保証人には「催告の抗弁権」「検索の抗弁権」「分別の利益」がありません。
では、「催告の抗弁権」「検索の抗弁権」「分別の利益」がないということを具体的に考えてみましょう。
連帯保証人には、催告の抗弁権と検索の抗弁権はなく、債務者と全く同じ義務を負う(454条)。
連帯保証人であれば、借りた本人と同等の地位となるため、借りた本人が理由の如何にかかわらず返済を拒否した場合や借りた本人の返済状況によっては連帯保証人にいきなり返済を求めることも可能となる。一般に、貸金での保証人となることは自分が借りたことと同等であるといわれるゆえんである。
銀行や消費者金融、信販会社、奨学金などでお金を借りるときや契約書型ショッピングクレジット(個別信用購入あっせん)の保証人は、連帯保証人が求められることがほとんどである。これは、単なる保証人では催告の抗弁権や検索の抗弁権が存在してしまうからである。催告の抗弁権は、借りた本人に金を返すように連絡をすることを要求することで、検索の抗弁権は、借りた本人に返済可能な資産がないかどうか確認、あれば執行することなどを要求するものである。これを利用されると、夜逃げした本人を探したり、話をしたりする必要があり面倒なため、連帯保証人を利用する。銀行から融資を受ける場合、信用保証協会の保証を連帯保証人に代える場合もある。
民主党のマニフェストに、廃止も視野に入れた改正が盛り込まれている。
また「分別の利益」がない場合通常、保証人が複数名いるときは頭数で按分した金額しか保証しないのが当然ですが、連帯保証人は1人1人が主たる債務の全額を保証しなければなりません。
たとえば、主たる債務者が1000万円を借りて、保証人が4人いた場合
分別の利益「あり」 ・・・ 保証人1人当たり250万円まで保証する
分別の利益「なし」 ・・・ 4人の保証人はそれぞれ1000万円まで保証する
少し見ただけでも連帯保証人がどれほど重い責任を負わされているのかがわかるのではないでしょうか?
つまり、連帯保証人は借りた本人である主たる債務者と同列になるということです。
債権者は、主債務者でも、連帯保証人Aさんでも連帯保証人Bさんでも、好きな人に返済請求することができるのです。
主たる債務者をとばして連帯保証人に請求することもできるし、複数名の連帯保証人のうち、取り易い相手に絞って全額請求することも自由です。
たとえ主たる債務者が十分な担保を提供していたとしても、連帯保証人に請求することは十分に考えられます。競売などの手続きは費用も期間もかかるわりに回収が未確定のため、債権者にとっては手間以外のなにものでもありません。そのことについて文句も言えないのが連帯保証人なのです。
連帯保証人になるということは、相応の覚悟が必要です。
身内や親しい友人から「絶対に迷惑をかけないから」と頼まれて、ついハンコを押してしまう。あまりの責任の重さにどうすることもできず、主たる債務者を恨む以外に方法がない。
連帯保証人になるのは、ごく平凡なサラリーマンのような、保証人について決して知識のたかくない場合が大きなウェイトをしめています。
中小企業の代表取締役の場合の個人保証は、自分の会社である以上、覚悟をもって保証をしていますし、貸し手である債権者側から見てもそのぐらいのリスクを負ってもらわなくては低金利で融資はできないでしょう。
しかし、サラリーマンの保証人は、連帯保証人に対する知識は乏しく、主たる債務者の本当の状況も知る機会に恵まれているとはいえません。
連帯保証人に対する知識が乏しいのは、法律の専門家などでない限り当たり前のことで、恥じるべきものではありません。学校で連帯保証人はおろかお金に関する知識を学んだことがないため、当事者になるまで知る必要がないからです。
連帯保証人は決して他人事ではありません。人生のうちで1度は経験することになるでしょう。最低限度の基礎知識を取り入れておくことで、その時がきても慌てずに落ち着いて行動ができるようになるでしょう。
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